短答式試験を6回落ちてCPAに移籍を決意。移籍後は12月短答合格・8月論文合格と順調に合格できました!

――:それでは、長江政孝様、本日はよろしくお願いします。

長江:お願いします。

――:2018年合格、おめでとうございます。今、長江さんは何歳でいらっしゃいますか?

長江:年は31です。

――:学生時代は、経歴を見ますと東京大学の経済学部ということですが、会計の勉強など、どのようなことを勉強されていたのですか?

長江:ゼミが、実はコーポレートファイナンスを学んでおりまして、経営学のまさにファイナンス部分をかじっていました。結果的に、試験に生きたなと今でも感じています。やはりベースがあったのだと思います。

――:例えば、学生時代はサークルをやっていたなど、何をメインに一生懸命されていましたか?

長江:実は、大学2年のときに仲間と一緒に起業して、ベンチャーの会社を立ち上げました。学習塾を開いていて、今でも飯田橋で働きながらやっています。

――:学生のときに起業してからずっとですか?

長江:起業したのは20歳のときで、もう10年以上続けています。

――:それは息が長いですね。その仕事をしながら、どうして会計士を目指そうと思われたのですか?

長江:一番のきっかけは、実は私の曾祖父と祖父が会計士で、もともと会計士という職業は身近にありました。それで、いずれは自分も、やはり会計士としても働きたいなという気持ちは常に持っていたんです。

――:でも、学校を卒業してからは会計士の道ではなく、起業されたわけですよね。

長江:在学中に始めてしまって、やはりそれが楽しくなってずっと続けていました。ちょうど会社が落ち着きつつあったので、そろそろ会計士のほうをやろうかなと思いました。

――:一旦、形となって落ち着いたので、もとからの目標というか、ご家族も会計士でいらっしゃったということで目指されたのですね。でも、仕事は忙しくなかったのですか?

長江:忙しかったです。

――:自分で創業者としてされているのですから、そうですよね。

長江:教えながら経営もしてという感じでダブルでやっていて、プレイングマネージャーのような役割をずっとやっていたので、どうしても忙しかったです。

――:一念発起されて、会計士を目指そうとされたのは何年前ですか?

長江:2014年の冬に、他校に入りました。

――:どうしてその学校を選ばれたのですか?

長江:当時はお恥ずかしながら、大手他校の二強感があったので、どちらかに行こうと思いました。それで、その二校を比較検討したときに、より面倒見がいいだろうな、サポート体制が厚いかなと思った方を選びました。その二校だけで比較していました。

――:普通はそうですよね。

長江:当時はCPAを知りませんでした。

――:あの当時は他の学校さんもあったんですけれども、規模は小さかったです。

長江:この試験は、やはり多数派に入ったほうがいいだろうということを考えていたので、その二校から選ぼうかなと考えたんです。

――:他校では、何年コースですか?

長江:2015年〜2017年の3年間のコースにいました。

――:では2014年の春に入って、2015年、2016年に合格を目指すというものですね。

長江:はい。2015年だけ入門生の扱い、2016年と2017年は上級生の扱いで、そこに所属して勉強しました。

――:そのときは通学ですか、通信ですか?

長江:通学です。

――:仕事しながら通学というのは、かなり大変でしたか?

長江:自分で自分のスケジュールを決められる立場なので、なんとかやりくりしながらやろうと思っていたんですけれども、やはり大変でした。

――:夜は、どうしても学習塾だといろいろ忙しかったのではないですか?

長江:他校では、昼講義に加えて朝講義もありました。10時~13時の講義と、14時~17時の講義があるので、講義に出席することができました。

――:他校の講義というのは、集合授業というか、教室でされる授業に出られたのですか?

長江:教室での授業に出ていました。終わり次第、ぱっとその先生に質問するような感じでやりたかったので、最初は、やはりWebより教室で受けたいなと思ったからです。

――:長江さんの合格体験記の中で、質問体制のことを書かれていましたよね。

長江:他校では、質問対応時間が16時~18時で、逆に、そろそろ仕事に行かないといけない時間帯だったので、そこは少し誤算でした。

――:他校でも常駐で職員室があるという話を聞いています。けれども質問は、職員室があるからいつも行けばできるというわけではなくて、その時間帯にどこかで先生が待機しているという感じなのですか?

長江:電話で呼び出していました。質問をするスペースがあって、電話が置いてあるので、電話をかけると隣のビルなどにいらっしゃった先生が下りてきて、という感じでした。

――:意外と大がかりなのですね。CPAなら、受付に見えているので声をかけられる雰囲気があります。

長江:そこもやはり全然違います。パンフレットを見た感じでは、比較検討した二校のうちその学校のほうが質問しやすそうかなと思って選びましたが、残念ながらそうではありませんでした。

――:講師への質問というのは、進捗管理や理解をすることに、どのくらいの影響を与えると長江さんは思われますか?

長江:入門の時期は、授業を受けても不明点がかなり出てきたので、やはり1年目の受験生とそれ以降の受験生で違うと僕は思っています。1年目の受験生なんていうのは、やはり難しい講義を聞いて質問が出てこないほうが変というか、むしろどんどん質問したいぐらいでした。ある程度勉強のペースが固まってきた直前期の受験生は、進捗管理などの質問もしたいと思います。たぶん受講生のどこの段階にいるかによって、質問の内容も変わってくるのかなと思います。

――:他校にいた周りの方たちも、やはりなかなか質問できなかったと思うのですが、どのように解決されていたのですか?いちいち先生を呼んでいたのか、それとも友達になった人に聞いていたのでしょうか?

長江:受験生同士で相談しあっていたこともあると思います。あとは、例えば答練の解説のときに先生をつかまえたりしていました。

――:実際に会ったときに質問したりしていたのですね。大手予備校は校舎がいっぱいありますが、長江さんはどちらにいらっしゃいましたか?

長江:僕は水道橋校にいました。

――:その校舎には先生は常時いらしたのですか?

長江:そうです。

――:他の校舎にも、やはりそのようにいらっしゃるのですか?

長江:分からないです。水道橋校はどちらかというと、その他校の中でもメイン校舎のようなところです。だから、もしかしたら他の校舎よりは恵まれていたのかもしれません。他の校舎だったら、もっと質問しにくかった可能性もあります。

――:ちなみに、電話でも質問できるのですか?

長江:聞いたことはないです。あるらしいんですけれども、あまり使っている人を見たことはないです。

――:メールはどうでしたか?

長江:裏ルートとしては、先生のメールアドレスを知ると、メールでアポイントを取ってというような、そういう質問の仕方をしていた人はいたようです。

――:短答式試験を最初に受験されたのはいつですか?

長江:短答式試験を受けたのは2014年の冬です。

――:そのときの手応えはどうでしたか?

長江:全然駄目でした。その頃は、合格不合格云々よりは勉強が追いついていなかったので、記念受験のようになってしまっていたんです。

――:では、本気でといいますか、受かりたいなと思って受けられたのが2015年の春ですか?

長江:もっとかかりました。なにしろ仕上がらなかったので、イメージとしては、2016年の受験のときに少し形が見え始めてきたような感じです。2017年の受験は、ほぼ受かりそうだと思ったんですけれども、5月の短答式試験に落ちてしまいました。

――:手応えはいかがでしたか?

長江:それがぎりぎりだったんです。2017年5月は、財務会計が異常に難しい年で、もう撃沈してしまってとんでもない点数を取ってしまいました。さすがに、このままのスタイルはやめたほうがいいかなと思って、それで移籍を決意したんです。

――:ということは、まだ他校での受講期間は残っていたのですか?

長江:厳密にいうと、確かに2017年8月の論文式試験まで残ってはいました。

――:継続して他校で学習を続けるか、移籍して新たに学習するか検討したのですね。

長江:2014年12月、2015年12月・5月、2016年12月・5月、2017年5月と短答式試験を6回落ちて、もうこのスタイルはやめようかなと思いました。

――:社会人だから、なかなか時間が取れなかったこともあると思いますが、短答式試験にもっと早く合格できると思っていましたか?

長江:自分では思っていました。特に3年目の、2016年12月・5月と落ちたあとの2017年5月で決めたかったんですけれども、そこが駄目だったのは誤算でした。

――:CPAに移籍されたのは何月からですか?

長江:2017年6月に移籍しました。2017年の5月に落ちて、2017年の6月に移籍しました。

――:CPAに移籍してからの2017年の12月はどうでしたか?

長江:通りました。なので、CPAに移籍してきてからは、12月も8月も一発で通ってるんです。

――:CPAに移籍をする際、例えば、教材が違うなどの不安はなかったですか?

長江:まったくなかったです。変な話、他校の教材に飽きて嫌になってしまっていたので、むしろ教材を変えたいぐらいでした。CPAの教材は、重要度、優先度が振られていてとても使いやすかったので、切り替えにはまったく問題ありませんでした。

――:何が得意科目でしたか?

長江:管理会計です。

――:管理会計も、教材はすべて乗り替えられましたか?

長江:継続して使っていたのは、企業法のCPAでいうコンパクトサマリーのような、短答式試験用にまとめてられている教材のみです。それ以外はまったく使っていません。全部切り替えました。

――:6月から12月で全部仕上げようとなると、半年間、忙しかったですね。

長江:授業は全部見ました。

――:圧縮講義ですか?

長江:全科目圧縮講義を見ました。

――:10月、11月ぐらいから短答直前答練や短答模試が始まりますが、短答式試験のときの模試はどれぐらいの成績でしたか?

長江:全然良くなかったです。短答式試験はずっと勉強していたので、いけるかなと思っていたんですが、やはりCPAは母集団のレベルが高いこともあってか、偏差値や順位に全然結果が出なくて、大丈夫かなと思いました。

――:本番ではどうでしたか?

長江:本番は79.8%だったので、余裕を持って通りました。当時一番困っていたのが、財務会計論理論なんですが、短答式試験の直前対策や模試でもぼろぼろで、3問ぐらいしか合っていなくて、100点中20点ぐらいでした。やばいなと思って佐藤大輔先生に相談してテキストの読み方を教わって、結局本番の短答式試験では、財務会計論理論は満点でした。本当に佐藤先生のおかげで、本当に感謝しています。どれだけ感謝しても、し足りないぐらいです。

――:「表現できて初めて理解する、先生になったぐらいのつもりで解説をする」ということをされていたんですよね。佐藤先生が、理論科目を強くしてくれた恩師になるのですね。

長江:短答式試験の財務会計論は、とても困っていて苦手だったので、本当に助かりました。

――:CPAに入って、新しい教材では、ABCランク、重要性がついていますが、その重要性に関しては、どこまでどうやって回そうなど、どのようにテキストを活用しましたか?

長江:僕の場合は本当にシンプルに、Aは当然全部やって、次に、Bにいかないで、Aだけをを回す期間を作りました。Aを学習する期間、ABを学習する期間、最後にABC全部を学習する期間を設けてやっていました。

A、B、Cとやっていると、Cをやっている頃にはAを忘れてしまうので、それよりは、A、AB、ABCというように範囲を広げていきました。

――:最後の1週間ぐらいに、Cを回したと書いていらしたのですが、どの程度、Cをぐっと詰められたのですか?

長江:短答式試験の財務会計論理論などは、本当に最後の1週間です。Cを詰めて、それが本番に出てくれたのですごいラッキーでした。

――:難しいところですけれども、最後に詰めるときに、やはりもう一度ABを回したくなる気持ちもありますが、もうその頃にはABはかなり回転されていたのですか?

長江:そうです。佐藤大輔先生におっしゃっていただいたやり方で、ABはかなり仕上がってきていたので、最後の頃は自信を持って、Cをやる勇気も出たんです。

――:その頃は、もう苦手科目と得意科目というのはあまりなかったのですか?

長江:移籍したときには財務会計論理論と、監査論が苦手だったんですが、短答式試験前にはそれが潰れつつありました。

――:監査論は、意外と苦手にされる方が多い気がしますが、大丈夫でしたか?

長江:苦手でした。論文式試験は特に一番苦手で、抽象的でふわっとしていて、何を書けばいいのか分からなくて、どうしても監査論は苦手でした。論文式試験の答練では、下から数えて10人以内を何度も繰り返していたんです。ただ本番は、なんだかんだで偏差値53~54ぐらいいったので、全然稼げたなと思いました。

――:短答式試験を2017年12月に合格されましたが、その前から論文式試験のことも意識しながら勉強されていたのですか?

長江:意識はしていました。たぶん前に通っていた他校のカリキュラムの特徴なんでしょうけれども、12月に合格してもしなくても、カリキュラムは変わらずにあるので、租税も経営も3年分のものをやっていました。

――:では、その素養があったので、CPAに6月に入られたときから、短答式試験、論文式試験の重要性を横にらみしながらも、基本的には論文式試験を含めて勉強をされていたということですか?

長江:そうです。

――:ですが、企業法は短答式と論文式でかなり違うと言われていますよね?

長江:企業法は、基本的に短答式試験メインでずっとやっていました。

――:論文式試験向けの勉強は、12月が終わってからでしたか?

長江:はい、終わってからでも絶対間に合うなと思っていました。

――:素養があったとはいえ、租税とか経営学には、いつ頃から力を入れて学習しましたか?

長江:短答式試験が終わったあとからです。

――:短答式科目に関しては、論文式試験のことを見据えながら前倒しというか、短答式試験が終わったあとに論文式試験のことであたふたしなくていいように余裕を持って論文式試験対策を進めていた、ということですか?

長江:そういう感じです。

――:CPAの教材が良かったとおっしゃっていただきましたが、テキスト、短答対策問題集、論文対策問題集、模試、講義、コンプリートトレーニングなどたくさん教材がございます。この中でも、特に長江さんが、CPAのテキストでこれが良かったなというものは何ですか?

長江:ちょうど今日お持ちしたんですけれども、やはり経営学の問題集が一番良かったです。

 

――:どういうところが良かったのか具体的に教えていただけますか?

長江:これだけ分厚いんですけれども、本当にこれ1冊だけやれば絶対負けないなと思える内容なので、そこが良かったです。

――:最初にCPAに移籍したときに、どのテキストも分厚くてびっくりしませんでしたか?

長江:びっくりしました。ただ、やはり重要性が振られているので、読み方さえ間違えなければそんなに多くはないだろうなとは思いました。

――:経営学に関しては、個別問題集を中心に回していったのですか?

長江:これは何度も回しました。

――:その問題集を見させていただいてもいいですか?

長江:日にちごとに、二重丸・丸・三角・バツ(◎・○・△・×)が付いています。

――:だんだん完璧になっているということですか?

長江:そうです。それぐらいやって、ここでもういいかなと判断します。

――:ここは、どこで判断するのですか?

長江:「分からない・分かる・できる・すらすらできる」ですか?「分からない」は、そのままの意味で「分からない」です。「分かる」は、解答を見て一通り何をやっているのかが分かる、こうすれば正解になる、こうすれば点になるというのが分かる、というのが「分かる」と僕は定義しています。「できる」は、一旦解答を閉じて、答案を試行錯誤しながらも作れたらとりあえずそれは「できる」。「すらすら」は、もうペンが止まらない、もう大丈夫だなというぐらいです。

――:一度「すらすらできる」までいくと、時間が経っても戻らないものですか?

長江:「すらすらできる」はもう戻らないです。例えば、「70×40=2,800」という計算は、ミスをしないですよね。あれぐらいの段階には持っていきたいです。

――:そこまで持っていければ本当に「すらすらできる」ということですか。でもそこまでいかなければ、まだまだ「できる」という段階なのですね。

長江:僕はそのように定義しています。

――:他の科目でも全部このようにされたのですか?

長江:計算はやりました。

――:租税はどうされていましたか?

長江:租税は、高野先生の講義を聴いて、あとは答練を回しました。

――:短答式試験で79.8%取られて、比較的それから先は、余裕を持って勉強できた感じですか?

長江:短答式試験でそれだけ点数が取れて、油断ではないですけれども、やはり勉強のペースは落ちたかなという印象は否めないです。結局、本番の順位も微妙だったので、危なかったなというのが正直な感想です。

――:6月から12月の短答式試験まで、時期によって違うと思うんですけれども、1日どのぐらいの時間勉強されていましたか?

長江:朝4時に起きて、夜はだいたい12時ぐらいには寝ていました。起きている時間のうち、ご飯を食べる時間、お風呂に入る時間など、生活に欠かせない時間を除いて、なおかつ、仕事の時間以外はもちろん全部勉強に充てていました。ただ、「今日はちょっと重い会議の日だ」とか「今日は逆に軽めの日だ」とか、仕事の時間は日によって全然違っていました。

――:仕事は平均するとどのぐらいの時間なのですか?

長江:基本的に、教室に生徒がいるのは21時までです。だいたい中高生の授業は18時ぐらいから始まって、小学生は16時ぐらいに来るので、5時間は仕事をしています。16時より前に準備タイムがあるんですけれども、その時間は個人の裁量に任せているので、自分を含め、どう使ってもいいよという感じです。

――:実質、16時、17時〜21時ぐらいまでが仕事時間とのことですけれども、土日はどうでしたか?

長江:土日は逆に、朝から授業を入れられるので、朝9時から夜9時までは授業タイムでした。ですので、僕の仕事は土日のほうが忙しいです。

――:かなり限られた時間ですし、0時に寝て4時起きだと睡眠時間は短いですよね。

長江:なかなかきつかったです。ただ職場が飯田橋なので、CPAからすごく近いんです。1日何往復もしたような時期もありました。朝ここで勉強して、ちょっと打ち合わせに行って、戻って勉強して、夜向こうで授業してきて、またこちらで最後に自習をしてというような感じです。

でもそれが苦ではありませんでした。職場も飯田橋の駅近くで、CPAも水道橋駅から本当に近いので、何往復もしながら勉強するということはありました。職場でも、隙間時間があればテキストを読んでいたので、なかなか勉強時間は計りにくいです。

――:Web講義やテキストなどを使いながら、インプットされていたのですね。講義は全部最初から見ましたか?

長江:全部見たと思います。ただ答練解説は、途中でさぼり始めたというか、見きれなくなってしまうので、もういいかなと思って少し間引いていました。でも講義は、圧縮講義と、渡辺先生、池邉先生の論文対策講義を全部見ました。

――:かなりしっかり見られましたね。それはやはり職場で見られることが多かったのですか?

長江:CPAの自習室で見ることが多かったです。

――:短答式試験が終わると、上級答練や論文答練が始まっていきますが、ここでの成績はどうでしたか?

長江:これも、管理会計論だけは良かったんですが、あとは全然良くなかったです。特に監査が下から10人ぐらいで、経営も全然良くなかったです。やはりCPAの母集団は、本当にレベルが高いなと思いました。他校で先に学習していたアドバンテージがあるから、上位を取れるだろうと思っていたら、全然取れなかったんです。だいたい真ん中ぐらいでした。真ん中ぐらいで、管理が上に向いていて、監査が下にぼんと抜けている感じです。

――:今お話をされた、一番苦手な監査論はどう克服しましたか?

長江:監査は、なぜ本番で偏差値54ぐらい取れたのか分からないぐらい、最後の最後まで困り続けました。ですので、監査はあまり語れることもないぐらい駄目でした。

――:なかなか苦手は払拭できなかったということですね。計算は強いほうですか?

長江:どちらかというと計算は強いです。財務会計論も、計算のほうが全然強いです。

――:4月ぐらいになって論文模試などを受けられて、思った成績は出ましたか?

長江:模試は、C判定でした。

――:ある意味、短答式試験と似たような感じでしたか?

長江:先生方の話だと「12月の短答式試験に受かっていて、4月の論文式試験でこれぐらいの成績が取れていれば大丈夫ですよ」というお墨付きの言葉をもらってしまったので、そこから油断した感じはありました。

――:けっこう先生方に相談したほうですか?

長江:そうだと思います。

――:CPAの良さとして、講師が常駐しているという意味では、十分満足していただける感じでしたか?

長江:もちろんです。

――:その頃は個別の質問というよりは、進め方の質問のほうが多かったのですか?

長江:特に理論科目に関しては、進め方の質問をどんどんして、答練の答案もばんばん見せていました。あとは、企業・監査も毎回見せていました。

――:いざ本番を迎えたわけですが、本番の手応えはどうでしたか?

長江:まったくなかったです。一番問題だったのが管理会計です。管理会計は得意だったので、そこでがつんと稼いで一気に偏差値を取りにいくという作戦だったのですが、思うような解答が書けず、本当に冷や汗をかきました。終わってみれば、実際、管理が一番悪かったです。偏差値が48か49で、やばいと思いました。

――:他の科目は満遍なく取れましたか?

長江:満遍なくではないです。ただ会計学で、偏差値53〜54ぐらい取れて、企業と監査も同じく53〜54でした。ただ租税も良くなくて、偏差値51とかだったのであれっとなりました。でも経営が偏差値62を取れたので、経営で貯金ができたという感じです。

――:よく、会計学が強いと全体を引き上げるという話がありますよね?

長江:やはり配点もレバレッジがかかっているので、そうだと思います。

――:そこが大きくへこまなかったら、経営学はプラスだったのですね。

長江:管理の大失敗も財務で取り返してくれたので、会計学全体ではプラスが出ました。結局、租税のマイナスもそこでちゃらになるので、経営学の分だけ稼げたという感じです。結果的に、974/1,300人で合格しました。そこの四百何十人分は、全部経営の分だと思っています。

――:他校で3〜4年やってきて、CPAで1年やって、この結果の差が出た要因として、一番は何だと思いますか?

長江:結局は、他校では3年やってもまったく駄目だったということになりますが、要因は分からないです。

――:やはり他校でもう一回続けたとしても、それほど大きく伸びないだろうなと思われたのですか?

長江:環境を変えて、一気に12月・8月と両方とんとんいったので、そうかもしれません。ただ、これは他校のカリキュラム批判ではないですが、その他校はどちらかというと、「理論はどうせ説明しても分からないから、誰でもできる計算重視でいく」というようなことを言われて、そうだったんだなと思いました。計算のボリュームは、CPAより圧倒的に他校のほうが多かったです。結局そのせいもあって、僕には合ってなかったんだろうなと思います。

――: CPAは質問体制に関して整っていると思われますか?

長江:そう思います。それから、電話もできたことも良かったです。

――:電話相談は使われましたか?

長江:電話はかなり使いました。例えば、佐藤大輔先生は早稲田校にいらっしゃることが多いので、早稲田校にがんがん電話していました。あとは、企業法の菅沼先生は日吉校が多いので、日吉校にもがんがん電話していました。電話で聞いて、その場で答えていただけたし、それもいつでもできたので、ありがたかったです。

 

――:さきほど話に上がっていた、クリーンナップ勉強法に関してお伺いしたいのですが、これを生み出されたのはだいぶ前なのですか?

長江:けっこう前で、自分の塾でもやっています。自分がこの会計士試験のために編み出した学習法ではありません。

――:「分からない・分かる・できる・すらすらできる」に分けて学習していくスタイルですね。意外と「分かる」で終わって、「できる」「すらすらできる」までいかないで終わってしまいますよね。

長江:本当にそうです。勉強が苦手な中学生は「分かる」でおしまいにしてしまったり、あとは一見勉強できている子に限って「分かる」で終わらせてしまったりしています。分かればできるだろうと思ってやっているんでしょう。

――:やはり「分かる」で終わらせてしまうと、もう一回あとから再現はできないものですか?

長江:できないことが多いです。難易度が高くなれば高くなるほどそうなります。易しい問題であれば、分かった瞬間にできてしまうこともあるとは思いますが。

――:国見が言ったことにすごく似ているなと思ったんです。やはり定着するということは、人によっては、書いて覚えたり見て読んだりということですが、長江さんに関しては話して覚えていくことで知識を定着されるのですか?

長江:そうです。「自分テスト」と呼んでいます。本当に自分でテストするような感じです。

――:そういうことを繰り返しやられていたのですね。時間がそれほどたくさん要らなくて、短時間でどんどんできる学習法ですね。どこで、どのように話されていたのですか?

長江:頭の中で話す感じです。ぶつぶつは言わないです。

――:理論科目のみですか?全科目同じやり方をされていたのですか?

長江:全部同じでした。テキストをとにかくばっと見て、頭の中で覚えて、それを仮想的な誰かに話しかけるかのようにしていました。

――:やはりそれをやっておくと、論文式試験で書くときにも再現しやすかったですか?

長江:しやすかったです。

――:CPAの受講生さんでも、論文対策集を覚えたいという人がよくいらっしゃるので、ある意味真っ向から違うやり方だなと思いました。

長江:応用が効かないので、論文対策集を覚えるのは少し違うかなと思います。書き方のパターンも知らない方が、ベースを作るためにはいいと思います。

――:書き方のパターンを知るために、論文対策集を覚えようということは、あまり意識されなかったのですか?

長江:あまりなかったです。もともと国立の大学入試も論文型の試験だったので、そこはたぶん困らなかったのかもしれません。

――:国立の大学入試だと、多くの科目を受けられたわけですよね。それでも、やはり会計士の試験の分量は多かったですか?

長江:多かったです。東大受験よりも全然多かったです。

――:長江さんにいろいろ伺ってきましたが、今後はどのような道を辿って行こうと思っていらっしゃいますか?

長江:まずは監査法人で、監査を一通りできるという状態を作り上げて、最終的には、僕はどうしてもベンチャー系の人間なので、ベンチャーのCFOをいくつかやるというような道に進みたいです。

――:大学2年生のときから独立されていますが、ベンチャー型というのは、どのあたりから意識されていましたか?東大であれば、官僚や大手企業からも引く手あまただったのではないですか?

長江:当時はやはりブームというか、格好いい先輩が起業していたりして憧れがあったんです。それで、ちょっとそれに乗ってみようかなということで、仲間と一緒に始めました。

――:ご家族も、例えば、お祖父様が会計士だったりして、独立された方はけっこういらっしゃったんですか?

長江:そうです。それを考えると、いわゆるサラリーマンのような人は少なかったです。

――:今も塾をやられているのですか?

長江:やっています。監査法人に入ってもそれは続けます。

――:実際に入るところが、もう決まっているのですか?

長江:ある中堅監査法人に入ります。まさに明日が入所式です。

――:どうしてその法人を選ばれたのですか?

長江:僕は非常勤での採用なんです。自分の会社もやりながら監査法人もということで、監査法人には非常勤で入りたかったんです。そうすると4大監査法人は非常勤を採っていなかったので、非常勤採用のある中堅監査法人の中で、一番雰囲気の良かったところを選びました。

――:いずれはまた、今の仕事をしたり任せたりしながら、まさに先ほど言われたベンチャーのCFOをすることが、人生の目標なのですね。素晴らしいです。なんだかそういう人がだんだん増えているような気がします。

長江:監査法人にずっといるのも、それはそれでもちろんいいのかもしれないんですけれども、自分はどうしてもいろいろやりたい側の人間なので、ずっとはいないと思います。

――:最後に、もう一度会計士試験をやるとしたら、どのようなやり方をしますか?今までの中で、何が反省点で、何を変えられるのかというところをお伺いしていいですか?

長江:CPAに来てからは、そんなに反省点はありません。

――:もしやり直すなら最初からCPAに来られましたか?

長江:それはもう、絶対来ます。

――:分かりました、本日はありがとうございました。

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